ほとんどの人が周知の事ですが、設問アの前半の問われ方は、
過去問すべての年で共通という事である。
つまり、この部分も当然前に書いたテンプレート同様、予め決めておくと
時間を稼げる部分ではないかと思われます。
で、その部分とは・・・過去5年で設問アの冒頭だけを書き出してみます。
一応、僕は過去問の午後1を印刷した紙を束ねて、それを開きながら書いております。
H25年度
問1 あなたが携わったITサービスの概要と兆候の管理の概要について、800字以内・・・
問2 あなたが携わったITサービスの概要と外部委託業務の概要及び・・・800字以内・・・
H24年度
問1 あなたが携わったITサービスの概要と重大なインシデント概要について、800字以内・・・
問2 あなたが携わったITサービスの概要と不測の事態に備えて・・・800字以内・・・
問3 あなたが携わったITサービスの概要とユーザとの接点に集まる声・・・800字以内・・・
H23年度
問1 あなたが携わったITサービスの概要と顧客への基本的な報告事項、800字以内・・・
問2 あなたが携わったITサービスの概要と監視作業を通じて発見・・・800字以内・・・
問3 あなたが携わったITサービスの概要とITサービスの改善活動とした対象・・・800字以内・・・
H22年度
問1 あなたが携わったITサービスの概要とCMDBの利用において発生した問題、800字以内・・・
問2 あなたが携わったITサービスの概要とリリースの検証及び受入れの概要・・・800字以内・・・
問3 あなたが携わったITサービスの概要とインシデント発生時に想定される問題・・・800字以内・・・
H21年度
問1 あなたが携わったITサービスの概要と変更管理プロセスについて、800字以内・・・
問2 あなたが携わったITサービスの概要とITサービスの改善計画について、800字以内・・・
問3 あなたが携わったITサービスの概要と分析して判明したインシデント・・・800字以内・・・
も、もういいですよ・・・ね?(笑) というわけで、見事に全く同じ書き出しである事は、まぎれもない事実であります。もうお腹一杯です(笑)
と、同時に、この出だしは最初から決めておくとかなり有利に時間を稼げるという事も
お分かりになるかと思います。
◆設問アの冒頭のアプローチについて
論文のプロットについてですが、いうまでもなく、この冒頭部分は第一章の一節、
つまり、1.1となるのは間違いないでしょう。
1章は、800字以内であり、上記の場合で考えると大抵は1.2の2節分かなと思われます。
という事は、1節平均400字以内であると考えられるのですが、
もう少し見てみると、上限800字はあっても加減が無いという点です。
これは一体どういう事でしょうか?
僕が(あくまでも勝手に)思うに、題意に合いさえすれば、字数は少なくても良いのかも。
という考えです。
それなら、以下に示す、1.1で論じるのに必要なポイントさえ押さえればよいのかと思い
ます。
という事で第一章は、H25年度の問1を例にとれば、冒頭は以下のようになるはずです。
1、私が携わったITサービスの概要と兆候の管理の概要
1.1 私が携わったITサービスの概要
では、この1.1のITサービスの概要とはいったいどういう内容であるべきでしょうか?
恐らくここにも一定の基準となるキーワードがあって、それに当てはめて予め自分の
ITサービスをこれにしようって決めておけるんじゃないのかと思われます。
しかも前述の質問書(テンプレート)と若干かぶってる内容も含め乍ら、当然、ここの質問書に書かれたサービスの事を書く必要があります。当たり前ですが、質問書と別のサービスを1.1で書いてしまう事の無きよう注意願います(苦笑)
で、某対策本によれば、やはりそのキーワードはこれもまたテンプレート的にあるようで、
そのまま書くと著作権的に面倒かもしれないので、考え方を記録しておこうと思います。
まずITサービスの概要であって、詳細ではなく、しかもサービス(システム)の内容の詳細
を事細かく技術用語一杯並べて書くというのでもないのはお分かりかと思いますが、じゃあ
一体どういうの書けばよいの?となります。
◆ITサービスの概要
まず、あなたはITサービスマネージャである事を忘れないで念頭に置きます。
で、ITサービスマネージャ的な観点で、実際に携わった(かのように)サービス
の概要を冒頭で論じるのです。
つまり、結を先に論じて、後から尾ひれをつけていけばどうかなぁと。
具体的に書いてみます。
例といっても、具体的な解答はないので、過去の午後1の問題を見ながら、どう論じるのが良いのか、考察してみたのですが、意外に行けますねぇ(苦笑)。
1、顧客(サービス提供先)の業種と規模を紹介する。
→サービス提供している業者(顧客)の業種と規模を採点者がイメージできるように論述。
ここでの論述の主語は私ではなく、顧客、x社という事です。
(もちろん既に質問書に書かれた内容と合致してる必要があります。)
■例
(問題抜粋)
・H24問1:
Z社は、消費者向けのスポーツ用品を製造する中堅企業で、商品は全国の小売店で販売。
・H24問3:
E社は、旅行代理店向けにサービスを提供する会社である。E社は、旅行代理店のシステムから宿泊予約が成立した旨の通知を受け、全国に1万軒あるホテル、旅館など(以下、宿泊施設という)に宿泊予約者の情報を送信するサービス(以下、宿泊通知サービス)を提供している。
・H24問4:
・C社は、健康食品の製造・販売会社である。インターネットを利用した販売を行うためのシステムとしてWebサーバ、データベースサーバ(以下、DBサーバという)、メールサーバなどで構成される販売管理システムを運用している。
と、まぁ切りが無いのですが、これほどまでに午後1問題での書き出しはもう凄いくらい
午後2の設問アの冒頭で使えるモノばっかりでした。
2、顧客先に提供した目的を達するためのサービス名を紹介する。
→ある理由のため、今回のシステムの提供が行われたという事がイメージできるよう論述。
(ここももちろん既に質問書に書かれた内容と合致してる必要があります。)
(問題抜粋)
・H24問1:→(A)とします。
Z社は、売り上げ拡大を図るために、消費者向けオンラインショッピングサイトのWeb注文受付システムを新規構築した。
・H24問3:→(B)とします。
E社は、サービス拡大のために、宿泊通知サービスのシステムリニューアルとして、旅行代理店が宿泊通知をリアルにタイムに把握できる機能を追加する事にした。
・H24問4:→(C)とします。
・C社は、インターネットを利用した同業他社の販売管理システムが不正アクセスを受け、顧客情報が漏えいしたという事件があったため、セキュリティ対策の有効性を確認するために脆弱性検査を行う必要があるという事になった。
と書いて思ったのが、上記に示した●●●のために・・・の●の部分が、問われている内容に
合う事が重要だと思いました。
つまり、上記、(A)の場合、サービスは新規で、(B)の場合は既存サービスに機能追加、
そして、(C)の場合は、セキュリティの脆弱性に関する問題の時に使えるというものである。
ただセキュリティ分野の問題の場合は、他の例に合わせると異質な感じがする。
恐らくこのセキュリティ分野にとってはもしかしたらこれ専用のモジュールが必要かも。
まぁ当然色々な場面に遭遇するように、色々な問題パターンはあると思われますが、
それでも分野ごとに分類できればいいかもと思います。
またどうせ全ての分野が網羅できるわけもないと割り切れば、可能な限りの分野を抽出
して、類似の問題を探してあったらそれを選択するといった方法もありと思います。
3、そのサービス(システム)はどこ(誰)が担当しているのかを簡潔に説明する。
→1で紹介した顧客へのサービス提供先である会社の部門(部署)ですね。
システムの・・・は、・・・が担当という感じで書いているようです。
■例
(問題抜粋)
・H24問1:
Z社内システムの企画・運営は、営業管理部、システム構築は情報システム部が担当となった。
・H24問3:
E社内システムの運用は、システム部が担当し、旅行代理店及び宿泊施設からの問い合わせはシステム部が運営するサポートデスクが担当。
・H24問4:
C社で行う脆弱性検査は専門の会社であるR社と共同で情報システム部が担当
4、貴方の役割・所属・立場・責任範囲
■例
(問題抜粋)
・H24問1:
Z社情報システム部のM部長からサービスとして提供するために必要なマネジメントをITサービスマネージャとして指示を受けた。
・H24問3:
E社システム部のF部長からリニューアルシステムの受け入れテストの実施、およびリスクが最小限となるようなシステムの移行計画の作成指示をITサービスマネージャとして受けた。
・H24問4:
C社情報システム部のJ部長より脆弱性検査会社のR社と協力して検査指示をITサービスマネージャとして受けた
という感じであれば、1.1ができてるのではと思われます。
試しに、H24問1の1~4をつなげてみます。
Z社は、消費者向けのスポーツ用品を製造する中堅企業で、商品は全国の小売店で販売。
Z社は、売り上げ拡大を図るために、消費者向けオンラインショッピングサイトのWeb注文受付システムを新規構築した。
Z社内システムの企画・運営は、営業管理部、システム構築は情報システム部が担当となった
Z社情報システム部のM部長からサービスとして提供するために必要なマネジメントをITサービスマネージャとして指示を受けた。
これで196文字ですが・・・どうでしょうか?
文章は論文調にもう少し手直しは必要かもしれませんが出だしとしていい感じだなと思いませんか?
という事で、設問アの1章の800字のうちの出だし(つかみ)である、1.1 ITサービスの概要の
考え方について考察してみました。
上記の考え方で自分が携わった、もしくは携わったかのようなITサービスについて決定して
おく事が良いのではないかと思います。
で、今回は、まずはここまで。
次回は、1.2の論述方法を考えてみようと思います。
でわ。
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